正式名称は、Carbon Border Adjustment Mechanism(炭素国境調整メカニズム)。
欧州連合(EU)が2021年に発表した「Fit for 55」政策パッケージの一環として導入された制度。EU域外からの対象部門の輸入品に対し、製造過程で排出された二酸化炭素(CO₂)に応じて課税することで、域内企業との公平な競争環境を維持し、カーボンリーケージの防止を目的とする。
対象となる輸入業者は、製品の製造時に排出されたCO₂量に応じてCBAM証書を購入する義務を負う。これにより、EU域内の炭素価格と同等のコスト負担を輸入品にも適用する仕組みとなっている。
CBAMは2026年から段階的に適用され、2034年までに完全実施が予定されている。